内視鏡

内視鏡検査【胃カメラ・大腸カメラ】

近年、獣医療において内視鏡検査は一般的なものとなりました。異物摘出以外にも、消化管内の観察や、生検が可能です。

上部消化管内視鏡検査の適応部位

  • 食道
  • 十二指腸
  • 小型犬では空腸近位まで

上部消化管内視鏡検査の適応となる状態

  • 吐出、嘔吐、吐血、小腸性下痢、食欲不振などのを呈する疾患
  • 食欲不振
  • 原因不明の低アルブミン血症を有する疾患(腹水貯留
  • 画像検査にて食道、胃、十二指腸に異常が認められる場合
  • 食道、胃における消化管内異物の摘出
  • 上部消化管内の出血部位の特定(止血処置)
  • 食道の良性狭窄の拡張術
  • 胃瘻チューブの設置

⇒正確な内視鏡診断(病理組織学的検査)が的確な治療に直結します

内視鏡検査 【検査前の食事制限・前所処置】

◇検査前の食事制限

検査前には、12~24時間の絶食(と4時間の絶水)が必要です。
内視鏡検査では、特に胃内に食物等の内容物があると、粘膜面の観察ができず病変を見逃す可能性があるため、検査の前は絶食が不可欠です。

内視鏡検査【食道:ガムの誤飲】

※動物は、本当に驚くほど様々なものを飲み込みます!

このような場合には、後部食道に詰まったガムを胃内へ落とします。犬用ガムですので、その後は自然と消化されます。

内視鏡検査【胃内異物】

▼胃内異物【検査所見】

誤飲誤食は、犬猫ではよく認められます。
内視鏡での摘出を迅速に行うことにより、手術でお腹を切る事なく異物摘出を行うことができます。

▼胃内異物【摘出】

バスケット鉗子にて把持して摘出します。
動物の体を傷つけることなく、少ない負担で摘出が可能です。

内視鏡検査【胃:組織生検】

⇒胃を観察するために適度に送気を実施します

▼胃内視鏡検査所見【幽門部】

胃粘膜はびまん性に発赤を呈しており、ポリープ状の隆起が複数認められます。幽門狭窄は認められません。

ポリープ状隆起の中心部では、びらん性病変が認められます。
ポリープ状隆起部を中心に鉗子生検を行い、病理組織学的検査を実施します。

内視鏡検査【十二指腸:組織生検】

▼十二指腸内視鏡検査所見

十二指腸下行脚にて、粘膜が重度に不整かつ浮腫状を呈しています。点状出血を認め、易出血性を呈しています。
さらに、絨毛リンパ管の拡張が顕著に認められます。

鉗子生検を行い、病理組織学的検査を実施します。

内視鏡検査【禁忌】

■内視鏡検査が適応外となる場合があります

①消化管穿孔やイレウスが疑われる場合

②重篤な基礎疾患(循環器疾患・呼吸器疾患など)により麻酔管理が困難である場合

③重度の血液凝固異常が認められる場合

④消化管手術の直後

※重度の脱水、電解質異常がある場合には、これらを改善させた後に内視鏡検査を実施します。

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